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調理長の情熱

天高く馬肥ゆる秋。

馬でも肥ゆるんだから山中だって肥ゆります。

そりゃあ物欲しそうな顔して調理場をうろうろする機会も

増えるってもんです。

で、みっけた。

ん?なに?これ?ねーねーなにこれ!!!

調理場の松井さんがくるっとふりむいてくれた。

「おーそれはよお、バイキングの金目鯛茶漬けあるだろ?

それ用に今から金目鯛しこむんだよ」

へえええ!!!この金目さんが!

松井さん「そうそう、せっかくおいしいのにこっぱだから

そのままは出せないけど、別の形にしてお客様に楽しんでもらいたいだろ?」

・・・・・わかる!

こっぱ(切り落としたすみっこのほう)も美味しいですもん!

というわけで、山中がわいわい騒いでいるのがこれ。

この皮のところも脂がのってて本当に美味しいんです。

でも確かに、このままじゃ煮つけやお刺身にはならないですもんね。

この金目さんは朝食バイキングの、おにぎり茶漬けとなり

こんなふうに生まれ変わります。

ううっ

天高く肥ゆる秋・・・・。

この金目さんは唐揚げとなり、岩海苔やあられと一緒にご飯の中で仲良くなって

おいしい出汁をかけられ、たまらないコクを出してきます。

しかし金目鯛ってどうしてこんなに美味しいんだろう。

昨日山中は家で金目鯛の煮つけを食べましたが

もう、どの魚ともちがう あのかみしめた時のうまみと

固くもなく柔らかすぎない絶妙な身ほぐれと味。

本当に本当に唯一無二のおいしいおさかなだと思います。

皆さん、朝食バイキングでぜひぜひこのおにぎり茶漬け召し上がって下さいね♪

そのまま調理場をうろうろしていると。

うわあ 茄子を仕込んである

こっちには

煮物の中にいれるかぼちゃさんの下味をつけてる。

いなとり荘は全部で58室。

そのくらいの客室分お料理を作っているのに

私たちがみてもびっくりするほど、調理場はいろーーんな

細かな仕込みものが沢山そこらじゅうにあります。

このかぼちゃ。こういうのよく既製品でもあると思うのですが

ひとつひとつ手で作って、彫って、ってやってるんです。

茄子だって業者さんからこういうのを仕入れることもできると思うのですが

丁寧に毎日仕込んでいる。

自分がはたらく旅館ながら、本当にすごいと思います。

(山中なんて家でカップラーメンのお湯沸かすのも面倒な時があるのに・・・)←それもどうかと

調理長は、「これも手作り」「あれもやってるんだぜ」なんていう風に

一切言いません。だから、調理場の現場を見て

「え!これもあれも全部ひとつずつ手をかけてやっているのか」

と その熱意にいつも驚いて、感動します。

メインのお料理だけでなく、脇役も、付け合わせも 全部心がこもっているんだなぁと思うと

普段自分が食べている料理も、社員食堂のごはんも

いろんな人たちの気持ちや、情熱をしっかり心に入れながら

大切にしようと改めて思うのでした。

お客様にもおいしーーい料理、ぜひ味わって頂きたいです。

調理長はじめ、板前さんたちの思いも一緒に届きますように。

通年肥ゆっている へっぽこやまなかあやでした

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